日式スナック

と呼ばれる飲み屋へ客をよく連れていくし、自分でも気が向けば独りで行ったりもする。スナックなのでボトルと場代さえ払えばダラダラと飲み続ける事が可能なのが特徴で、そこにカタコトの日本語を喋る20～35歳くらいのお姉さまが入れ替わり立ち替わり相手をしてくれる。要は誰でも良いので酒に付き合ってくれよという寂しい大人の宿り木。

ま、そんな場所なので、客の年齢層は極めて高い。詳しく書くとそれはそれで1本エントリが書けそうな海外における日本人向け飲み屋事情もあるのだが、フツーの若人は1本約2万もするようなクソ高くてクソ不味いウィスキーなんぞ頼まれても飲まないだろう。

というわけで、若者がそんな場所で飲んでいると恐ろしく目立つ。しかも独りだと尚更。

なぜ君はこんなところで、しかも独りで飲んでいるのカネ？特に目当ての小姐がいるようも見えず、ただカラオケを歌っているだけ。

場所は知りあって5年は経過していようかというママさんがやっているオッサン向けの店である（つまりもっと若者向けの店は腐るほどある）。オレはボスからその店に入ってるボトルを空けるよう命じられガバガバと飲んでる最中であった。

普段はあまり周囲の様子など気に留めないのだが、不思議と気になって未だにその光景を覚えている。土曜日。中国語のレベルからして恐らく在台歴1年前後。独りで新規開拓して入るような店ではないから、誰かに連れて来られたのだろう。晩飯を食った後にちょっと酒でも飲んで行こうかなとふらりと来た？独りで？しかもその若さで？良い度胸だな。しかしオレだったら安めのバーにするが…。つまりその手のバーを知らない？つーかそもそも独りで酒を飲みに出るタイプに見えねえ。小姐たちの対応もあまり良くない。常連じゃないのか。ならこの店に来る理由が分からないな。

色々考えた結果、たぶん正解は、上司からその店のボトルを飲むように言われた、だ。オレと同じ。気に入ったお姉さんの人気取りの為に、わざわざ予約して若いのを行かせやがるオッサンが一定数いる。

どうもそういうのを見かけると、酒が不味くてしょうがない。楽しくない酒ほど無駄な物はないと思うが、最終的に記憶が無くなるまでオレは飲むので、楽しかったのか楽しくなかったのかよく覚えていないオレはどうしたら良いのでしょう？