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まとめて書く用

日本帰ってきたで

給料体系の見直しなどをしつつ、円安のおかげで日本円に換算すると従業員の年棒がエラいことになり、どう役員共を宥めようかと頭が痛い午前中。

続・妄想的日常 寄せ書き

似たような話を思い出した。オレが幼稚園の頃は信じがたい事に病弱で休みがちであった。母の日のプレゼントにみんなでお母さんの似顔絵を描いてプレゼントしましょうという迷惑千万なイベントがあり、寝込んでいてほとんど登園していなかったオレには当然準備ができるはずもなく当日を迎えたのであった。みなが思い思いに描いた絵を持ち帰るなかオレは手ぶらである。見かねた先生がオレの為に見たこともないであろうオレの母親の似顔絵を描いて持たせてくれた。ありがとう先生、今ならそう言える。

だがそれがイヤでね。ガキにはガキのプライドがある。いくら先生が描いてくれたとはいえどの面下げて母親に渡せるというのだ。だから帰ってすぐ家のゴミ箱に捨てた。バカだから居間のゴミ箱に。

「どうしたのこれ?」

「………」

「母の日のプレゼント?」

「違う」

もうこの時点で母は泣いていた。オレが描いた物ではないくらい、見ればすぐ分かる。プレゼントが捨てられていたという事実、オレの気持ち、先生の気持ち、そして母親の気持ち。誰も悪くない。自分の息子が2週間ぶりに幼稚園に行った日がたまたま「母の日」だったというだけ。

オレは自分がなにか悪い事をしたような、酷く後ろめたい気持ちになり、俯いて歯を食いしばるのが精一杯だった。

そしてその日の夕食は少しだけ豪華だったような気がする。